すぐ眠れる!?最高の睡眠

皆さんは、睡眠についてどれくらい知っていますか?睡眠は、人生の約3分の1だと言われています。つまり、睡眠は人生において必要不可欠と言えます。この人生の3分の1が、残りの3分の2を決めると言っても過言ではありません。では、最高の睡眠とはいったいどのような睡眠なのか?

 

 

 

 

睡眠の役割

睡眠には、主に以下の5つの役割があります。

  1. 脳と体に休息を与える
  2. 記憶を整理して定着させる
  3. ホルモンバランスを調節する
  4. 免疫力を上げる
  5. 脳の老廃物をとる

眠っている間に、睡眠がこれらの役割を果たしていれば、翌日のパフォーマンスは確実に上がります。そして、脳と体、心の健康に繋がります。

 

レム睡眠とノンレム睡眠

この言葉は聞いたことがあると思います。私たちは、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しながら眠っています。レム睡眠とは、脳は起きているが体は眠っている状態。ノンレム睡眠は、脳も体も眠っている睡眠のことです。寝ついた後、すぐに訪れるのがノンレム睡眠です。この最初のノンレム睡眠が、睡眠全体で最も深い眠りになります。明け方に近づくにつれ眠りは浅く、レム睡眠の出現時間が長くなります。最高の睡眠をとるために意識したいのが、「最初のノンレム睡眠」をいかに深くするかということ。

 

なぜ最初の90分が重要なのか?メリットが3つあります。1つ目に、寝ているだけで自律神経が整うことです。頭痛、ストレス、イライラ、肩こり、冷え性、なんとなく調子が悪いという違和感の根っこには自律神経の乱れがあることが多いです。自律神経のバランスを整える方法はたくさんありますが、その中でも最初の90分をしっかり眠るというのは、自律神経を整える最高の方法です。2つ目に、グロースホルモンが分泌することです。グロースホルモンは第1周期のノンレム睡眠で70~80%分泌される特殊なホルモンで、いつもなら寝ている時間に起きていると全く分泌されません。グロースホルモンは、細胞の成長や新陳代謝の促進、皮膚の柔軟性アップや、アンチエイジングの役割も果たすと言われています。3つ目に、脳のコンディションが良くなると言うことです。うつ病統合失調症の患者は最初の90分が乱れている事実から、最初の90分には、脳のコンディションを整える働きがあるという仮説は成り立ちます。

 

では、どのようにすればぐっすり眠れるのか?

 

体温と脳に眠りの鍵がある!

まず、質の良い眠りであれば体温が下がります。この、体温の低下が睡眠には欠かせません。体温は、筋肉や臓器による熱生産性と手足からの熱放熱性のよって調節されている。深部体温(体の内部の体温)は日中高く夜間が低いが、皮膚温度(手足の体温)はその全く逆で、昼に低く夜高い。覚醒時には、普通深部体温のほうが皮膚温度より2℃ほど高い。健康な人の場合、寝る前は手足が温かくなる。皮膚温度が上がって熱を放熱し、深部体温を下げている。このとき、皮膚温度と深部体温の差は2℃以下に縮まっている。つまり、スムーズに寝るためには深部体温と皮膚温度の差が縮まっていることが鍵である。また、脳が興奮していると体温も下がりにくくスムーズに寝れなくなります。

 

睡眠の質を上げる3つの体温スイッチ

  1. 就寝90分前の入浴
  2. 足湯による熱放熱力
  3. 室温コンディション

先ほど、深部体温と皮膚温度を縮めることがスムーズに眠る鍵と述べました。深部体温と皮膚温度を縮める方法として、入浴があります。深部体温は、そう簡単に変動しないのですが、入浴は深部体温を動かしてくれます。実験で、40℃のお風呂に15分入った後で測定すると、深部体温が約0.5℃上がっていたそうです。深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質があります。0.5℃上がった深部体温が元に戻るまでかかる時間は90分です。なので、寝る90分前に入浴をすれば、その後深部体温と皮膚温度の差が縮まりスムーズに眠ることができるということです。また、時間が無い場合はシャワーかぬる入浴でも大丈夫です。2番目の足湯はシャワーよりも効率的な即効スイッチです。足湯で足の血行をよくして熱放散を促せば、入浴と同等の効果があります。足湯は、寝る直前でもOKなので忙しい方にはおすすめです。そして、体温のスイッチとして効率的なのは快適な室温です。湿度が高すぎると発汗しなくなり、手足からの熱放散が妨げられ、眠りが阻害されます。これで、うつ熱という熱がたまる現象が起きて、熱放散が起きなくなってしまいます。

 

長くなってしまいましたので、続きは次回お話ししたいと思います。

次は、脳のスイッチと起きているときの行動習慣で眠りが変わってくるということについて書いていきます。